先日、英語がまったくわからない友人が外国人の方に翻訳機のようなものを通して道を聞かれ、日本語で回答したら問題なく相手に伝わったというお話を聞きました。

そこでAIをはじめとしたIT技術が大幅に発展していくこれからの未来にも、これまでと同様に英語学習が必要であるかという点について考えました。

 

これからの時代に英語学習は不要か

近年では英語を初めとした言語に関する様々なツールがが生み出されています。

翻訳ツールはかなり前から存在していましたが、数年前までは精度が低く実用的ではないというのが正直なところでした。

しかし、ここ数年でのAIの発展は目覚ましく、翻訳ツールもある程度実用的なレベルまで進化したと言えます。

ポケット型音声翻訳機「ポケトーク」なんかはかなり話題になりましたし、驚異的な精度の高さを誇り話題となっているAI「ChatGPT」でも翻訳することが可能です。

25歳男性 営業職
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英語なんて勉強しなくても、近い将来にAIの力で何不自由なくコミュニケーションを取れるようになるのでは?

そんな当然の疑問を持ち始めた方もたくさんいらっしゃると思います。

しかし、今後も長期に渡って英語力はかなり強い武器であり続けると考えています。

その理由について説明していきます。

英語力は能力を図る上でわかりやすい指標

以前の記事でも触れましたが、英語力は客観的に他者の能力を図る上で最も汎用性が高くわかりやすい指標であると言えます。

過去記事:社会人が英語を勉強するべき理由を改めて考えよう

どんな職業や学問でも自分自身がその分野において高い能力や知見を持っていなければ、他者の能力を評価することはできません。

経歴や難易度の高い資格などによって判断することができる部分もありますが、やはりそれらが本当に価値があるものであるか見極めるだけの知識や能力が必要になります。

その点、英語は文系でも理系でも受験に必要な科目であり、営業職や接客業でも、研究開発などの技術職でも活用できるスキルです。

そのため、ほぼどんな職業でも一定の評価に繋がり、就職や転職の面接、昇進試験において誰から見てもその人の能力を図りやすい指標となっています。

高い英語力が実際の業務において本当に求められるかはさておき、持っておいて損はなく誰にでもわかりやすい能力であり、人からの評価という点において実用性以上の効果を発揮することも珍しくありません。

仮にAIの力で英語力がなくてもコミュニケーションが取れるようになったとしても、英語の変わりになるようなスキルはなく、このような現実は少なくとも当分の間は変わらないと考えています。

電卓が発明されても算数は必須のスキル

翻訳ツールの発達について考察するにあたり、近い例として「電卓の発明により算数は不要になったか」という問題が挙げられます。

現代では誰もが持ち歩いてるスマホに必ず電卓機能が内蔵されています。

そんな環境であるにも関わらず、ある程度の計算ができることは社会人にとって必須のスキルであると言えます。

電卓を使うことなく計算ができた方がスムーズに業務を遂行することができる場面も多いですし、簡単な計算でも電卓を使わなければわからないという人は信用に欠ける印象を与えてしまいかねません。

それらは英語においても程度は違えど同じことが言えます。

外国人と接する機会は増える一方である

超高齢化社会と労働人口減少の影響もあり、積極的に外国人を採用する企業は増え続けています

今日では飲食店などのスタッフが外国の方であり、あまり日本語が話せないことも珍しくありません。

今後は移民の受け入れが大幅に拡大する可能性も大いにあります。

それらに加えて長引く不況や円安の影響が非常に大きく、これからの時代は企業としても先細りしていく国内市場ではなく、海外に目を向けたビジネスを展開しなければ生き残っていけないとも言われています。

ひと昔前であれば信じられないことですが、日本はこれまで出稼ぎ労働者を受け入れる側でしたが、最近では日本人が海外に出稼ぎするケースが増えており、度々ニュースでも話題になっています。

また、インターネットの発達により、プライベートでもyoutubeやSNSなどを通じて手軽に海外の方と触れあう機会は確実に増えています。

大まかなものだけでもこれほどまでに外国人と接する機会が増える理由を挙げることができます。

これらの環境変化は他人事ではなく、確実に私達の生活に影響を与えていきます。

そんな中で翻訳ツールですべてを賄えるとは到底思えず、英語力があることはあなたにとって有利に働くでしょう。

「英語ができる人はカッコいい」を甘く見てはいけない

最後になりますが、シンプルにほとんどの人が英語ができない人より英語ができる人の方がカッコいいと感じるでしょう。

「カッコいい」というのはプライベートで異性にモテたり、同性にも一目置かれる存在になれるというだけでなく、ビジネスにおいても甘く見ることはできません

企業に勤めていれば実際に仕事ができるかどうかだけでなく、周囲からの印象が昇進に繋がる要素になることは珍しくありません。

理不尽に思える気もしますが、組織に所属する社会人としてはまぎれもない事実として受け入れる他ありません。

常日頃からの立ち振る舞いであったり、話し方で周囲に良い印象を与えることは、思いのほか難しいと感じる人も多いでしょう。

その点、やれば必ず身に着けることができる英語力を磨くことでイメージアップを図ることも悪いことではないのではないでしょうか。